読書 最新図解 失敗学

最新図解 失敗学を読んだので、感想を。既に絶版で中古でしか購入出来ません。私は図書館で借りて読みました。

 

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失敗の基礎知識

失敗を繰り返さないために、分析して次に繰り返さないのが大事。まずは冒頭の基礎編から大事だと思ったところを箇条書きにします。

 

  • 見たくないものは見えない。不味い点を直視して、改善するべき
  • 要因->からくり→結果がわかれば、対策のしようがある。逆にしないとまた失敗する。
  • 失敗には階層がある、つまりピラミッド型。
    下から個人の責任、組織運営、企業経営、行政、社会システム、未知との遭遇。個人の責任が結局一番多い。

ハインリッヒの法則

たくさんのヒヤリハットがあって〜ってやつですね。お馴染みです。1:29:300。ヒヤリハットを見逃さないの大事で、放置するといずれ事故に発展する。

 

ツリー構造

組織はトップをルートとして、その下に各部署が枝分かれしています。各部署は横の繋がりが希薄になりがちなので、失敗情報が共有されず、同じ失敗を繰り返しがち。また横の関連性がわかっていると不具合を未然に防げたりするかも。

 

業務経験が長い人が重要。変化に対応して、連携の不具合を未然に防ぐ役割を担う

 

失敗した時

失敗した時は、隠さず、記録し、誠実に対処が肝要。失敗は時間と共に減衰する。時間経過により、当事者の記憶も薄れ、当事者の周辺にいた人も周りに話さなくなってくるので、記録に残すのが大事。

 

失敗情報は移動しにくい

失敗情報は上にも横にも移動せず、ローカル化する。よって記録するのが大事。

 

マニュアル

マニュアルは「こうすれば失敗しない」を記されたもの。例として、地図に落とし穴の場所を書いておいて、その落とし穴にハマらないようにする、落とし穴を避けて通る=マニュアル。逆に過去にハマっていない落とし穴は地図に記されていないので、ハマる可能性があるということ。これが弱点。

 

失敗体験は大事

失敗経験はやっぱり大事。失敗を経験すると「素地ができる」と。失敗を繰り返さないために分析する気持ちになるので。机上で知識だけを学ぶのでは不十分。

 

失敗は共有されるべき

失敗は共有されると同じ失敗繰り返さないので、良い。

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定式化

失敗したら、対策またはマニュアルと作成します。これが定式化です。定式化→失敗→改善を繰り返していき、どんどん向上させていきます。

 

仮想演習

定式化したら、仮想演習をしてみる。不味い点があったら、直す。

 

その他

後半大事だと思った点をまとめます。

  • 失敗を恐れていては何も始まらない
    勇気を持って行動するのが大事。

  • 自分で考えて行動する
    主体性を持って行動しないと、常に誰かの追従をしてしまう。誰にも頼れない時に行き詰まる

  • 2:6:2の法則:あまり働かない人:普通に働く人:よく働く人
    せめて普通に働く人には入りたいところ。自分もあまり働かない人に属してたことあったかもと思い返してました。若手の頃とか。

  • 仕事の幅を広げておくと応用力がつく
    言わずもがな。これだけやっとけばOKだと、環境変化に適応できない場合が。

  • 失敗対策はトップダウンが基本
    ボトムアップには限界があり(何もしないわけにはいけないけど)、トップの意識が失敗に向いてないと、対策が緩くなりがち。

  • 逆演算で対策を立てる
    失敗をまず想定し、そこから対策を練る。順算からだと抜けが出る。

 

 

まとめ

失敗を体系的に学べる本で、ためになりました。本にはイラストが多いので、理解しやすいです。最後の方には福島原発事故について記述されていますが、割愛しました。